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人間としての存在(弱者+強者)

家のドアを開けると、一面赤や黄色に紅葉している樹々が目に飛び込んできます。日々色合いが濃くなり、変化していくその風景に、毎日「わぁ・・」と思わずため息が出る私です。

 

 

以前、知人のAさんが

「あそこの家、生活保護を受けているけど車に乗ってるし、毎日酒ばっかり飲んでるし、私たちの税金で楽してるってなんなのさ」

と、延々と“生活保護を受けている人がいかに怠け者か”というような話を聞かされました。その意見を“正しい”かのように聞いてしまった私は、その後に会った友人BさんにAさんの言葉をそのまま話していました。

するとBさんに「なにを言っているんだ。世の中の弱者を排除するようなこと言ってはいけないよ!」とバシッと叱られました。

そこで、ハッと私は気づいたのです。私は、Aさんの意見が自分の意見のようになってしまっていたことに。

「最初はそうは思ってなかったけど、だんだんそれが本当のことのようになってしまった。」

というのが、この時の私の体験でした。Bさんの叱責で、目が覚め、狐につままれたようでした。

 

 

このケースのように、自分の意見だと思っていることも、他人の意見を被ってしまっている状態が多くあります。

特に、世の中の弱者に対しての解釈・・Aさんのような意見のほとんどは、“正義のフリ”をした意見です。

 

 

私の身近にうつで悩んでいる人がいます。もう職場にも行けず、ひとりで外に行くこともままなりません。

ある人がそのうつの人にこんな言葉を投げました。

「自分もうつになったことあるけど、ただ引きこもっているだけじゃなくて、自分を奮い立たせないと抜け出せないよ。ナニクソーって頑張るんだよ」

うつの人は「はぁ・・」と力ない返事をして、うつむいていました。

それを見て、私はいたたまれない気持ちになりました。誰も、好き好んでうつになっている訳ではないからです。

でもこの人生で、うつという経験をすることによって、確実に得るものがあります。だからこそ私は追い立てるよりも、そのプロセスに寄り添ってあげたい・・そう思いました。

 

 

この日本という国は、“自己肯定感”“自己承認”が薄い国です。

“自己肯定感”“自己承認”が少ない人ほど、“人の上に立つ(肩書きを欲しがる)”“自分より弱い人を非難する(いじめ)”ということをしがちです。

それは、自分が人よりも優位に立っているという錯覚で、その優越感に浸り、自分の“弱さ”を隠しているのです。

この“優越感”と“まがい物の正義感”が、今世の中で起きている諸問題の根っこだと思っています。

 

 

いつも言うように、この世界は相対性で成り立っています。 

例えば、介護される人がいて、介護する人がいる。

両方あって成り立っているのがこの世の中です。

弱者と呼ばれる人たちもいて、世界は成り立っているのです。

 

私はうつの人と関わることで、様々な気づきや今まで知らなかった世界を知ることができ、視野が広がった体験があります。

障がいを持った人たちが、楽しんでパラリンピックに参加している姿に感動があります。

ダウン症の子どもたちの純粋なあり方に、天使の存在を見ます。

ホームレスのおじさんからビックイシュー(冊子)を買って、「ありがとう。いつもここにいるから」と言われると、いつも居てくれる安心感が生まれます。

 

こんな風に、様々な人たちの存在からたくさんの体験をしています。

うつの人は世界にある私たちの怒りや悲しみの負エネルギーの影響を受けて存在しています。

社会全体の中で、障がいを持っている人もホームレスになっている人も、普通に含まれている世界。

弱者も強者も人間としての“つながり”の中で存在しているのだと思います。

 

 

自分(エゴ)の利益・名声・賞賛を求めてきたことで、自分だけが良くなれば・・自分の家族だけが良くなれば・・と、エゴは世界を分離してきました。

 

「自分さえ生きて行ければいい」

「自分の利益さえ守れれば良い」

「自分の地位を守る為に・・自分を正当化する為に・・」

「自分さえ楽しければいい」

「自分さえ仲間外れにならなければいい」

・・・

この“自分”とは誰なのでしょうか。

 

 

世の中から弱者を排除することによって、私たちは世界の繋がりを分断しています。

 

自然のなかで育つ子どもたちの姿を見ていると、人は本来助け合う本能があるのだと感じます。

自分が苦労して登ってきた土手の上から、後から来る自分よりも小さな子・力が弱い子に対して

「だいじょうぶ〜?つかまって!」

と手を差し伸べます。

2歳児は1歳児に・・1歳児は0歳児に・・3歳児でも4歳児に手を差し伸べる姿もあります。

“感謝されるため”でも“誉められるため”でもなく、純粋に一緒に体験している他の子を気遣っている姿なのです。

 

人は本来人間として“ひとつの存在”だと思います。

そしてこれからは、力を合わせて、グループワークで生きて行く時代です。

お互いに影響し合っているのが、私たち。

手を差し伸べ合い、この分断された世界をまた、融合していくプロセスを歩む。

そういう新しい時代に生きている私たちなのです。

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