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多様性の世界の始まり

夕暮れに車で高速道路を走っている時のこと。夜の帳が下り始め、青から群青色へと移り変わる空とだんだん明るく輝き姿を現す星。それに見とれていると、一緒に空を見上げていた甥っ子が「ロボットが見えた」と呟きました。「どこどこ?」と甥っ子の目線を追うと、オリオン座。4つの星が四角く形作り、真ん中に3つ星が並んでいるその星座が、四角いロボットに見えたようです。昔の人もこうして星を見ながら神話を作っていったのかな…と、時を超えて太古の空を見ているような気分になった私でした。

 

 

最近、心が弱い人が増えているように感じます。

先日友人が、

「部下がすぐに落ち込んじゃうんだよね。クライアントに何か言われるとどーんと落ちて、私がアドバイスをすると『もういいです』ってふてくされて…。他にも少し叱られただけで落ち込んで田舎に帰っちゃう人もいて…困っちゃうよ。」

と話していました。

この話を聞いて、人に何かを言われるとすぐに落ち込んだり、自信がなくなってしまう人が増えているように感じました。

 

私も以前、人の評価が気になり、自分の本当に思っていることを曲げてしまうことがありました。そういう風に人に流されてしまう自分が嫌で、揺らがない自分を手に入れたいと思っていました。

2年ほど前にヒットしたアニメ『アナと雪の女王』のテーマのひとつは“ありのまま”、赤塚不二夫の天才バカボンのパパの台詞『これでいいのだ』これらの表現が揺らがない自分を手に入れる大きなヒントになるのではと思っています。

“ありのまま”“そのまま”“これでいいのだ”“これでよし”は、今の時代の新しい子育て・教育の軸になるのではないでしょうか。

 

 

連日報道されている、中学生の自殺の事件。担任に万引きのことを“指導”されたことがきっかけでした。同じようなケースで、先生たちに“指導”されて傷ついている子ども達の話をよく耳にします。

 

私も小学生・中学生の頃は、今なら“指導”されるようなことをいろいろやって近所のおじさん、学校の先生たちにたくさん叱られた体験があります。

例えば、友だちの家のガレージの屋根の上にバドミントンの羽が乗ってしまい、それを取ろうと棒で突いたら屋根に穴を開けてしまって怒られた…とか、

鬼ごっこをしている時に畑を走り回って畑のおじさんに怒鳴られた…とか、

中学生の時に学校に飴を持っていき、持ち物チェックで見つかって職員室に呼び出されて叱られた…などなど、挙げたらきりがないほどです。

中には今考えるとくだらないこともあります。その時の私を思い起こすと、“悪いこと”とは思ってなく、失敗して気づく、叱られて気づくというパターンでした。叱られて初めて『ダメだったんだ』と気づいたことによって、何か行動する前に『これ、大丈夫かな?』と良く考えるようになりました。

その叱られた体験を見てみると、“行動そのものに対して注意された”のであって、私の存在そのものを否定された体験ではなかったのです。

そして、行動を改めればいいだけであって、私自身は“そのまま”“ありのまま”でいいんだと存在は認められていた体験でした。

 

 

エジソンが、学校に入って3ヶ月で退学させられたという話は有名です。『なぜ?どうして?』といろいろなことに疑問を持ち、知りたがるエジソンは、「1+1=2」と教えられても「1つの粘土と1つの粘土を合わせると大きな1つの粘土になるのに、なぜ2なの?」と先生を困らせたり、「なぜ物は燃えるのか?」と藁を燃やして、納屋を全焼させてしまったり…と、いくつもの逸話があります。周りの理解が得られないにも関わらず、エジソンは繰り返し自分の疑問を追求・実験したのです。

その背後には、母親の存在があったという話は聞いたことがあると思います。もしもエジソンの母親が“問題になるから”と彼の興味の芽を摘んでいたら、偉大なるエジソンの発明は、世界に表現されることはなかったでしょう。

そこには、母親の絶大なる“信(信じる心)”と“愛”があったのです。

 

人は、“信”と“愛”の場があって初めて、安心して自己表現ができます。

その肯定的な土台があるからこそ、個性が発揮できるのです。

 

今の世の中、なんでも“ネガティブな想像”が先に立っているように思います。

悪いことが起こらないように・・

失敗しないように・・

叱られないように・・

嫌われないように・・

これでは、“何か悪いことが起きる”という土台です。

 

では、“信”と“愛”という“肯定的な土台”とはどういうことでしょうか。

これは、“ポジティブシンキング”とは違います。

私たちが住んでいる世界は、相対的ですから“ポジティブ”があると“ネガティブ”がそこにはあるのです。

 

“肯定的であるとはどういうことなのか?”

“肯定的な土台に立つとどんな感覚なのか?”

と、探究してみて下さい。

 

 

 

いろいろな問題が噴出している今、『肯定的な世界』に生きている私たちなんだということを体験してみましょう。

『肯定的な世界』に生きていたら、一人ひとりがいきいきと個性を発揮し、自分の足で揺らがずに立って生きていくことができると思います。

自分とは違う個性も受け入れることができる、心の器の大きい人として。

 

これは、真の多様性の世界の始まりであり、多様なものの和合を創り出していくプロセスなのだと思います。

 

その根底にあるものは、“信”と“愛”の土台です。




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