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教育の目的

猛暑が少し和らいで、人も植物もホッとした様子。夏の終わりを感じ少しだけ寂しくなっている私の耳に、リリリ・・と静かに虫のこえ。もう秋の気配がしてきました。

 

 

先日、“児童の権利条約”という1989年に国連総会で採択された、子どもの権利を守るための条約の原文と解説文を読みました。その条約の内容は、今も全く古びる事なく、むしろ日本の教育者はもう一度ここに立ち返る必要があるのではないか、と思いました。

それは、先進国にいる子どもや国連の加盟国だけのことではなく、地球全体の児童に対する条約でした。まさに、人類がひとつの家族という考え方だと感じました。

 

教育や子どもの成長・発達に関して、この条約は素晴らしいことがたくさん書いてありました。

生命とは受胎の時点から始まり、その時点で生命・発達の権利が生まれるのです。生命を大切にするという根本的なことが表現されています。

そして、発達のための生活水準も条約で定められています。その発達という言葉は、身体的・精神的・道徳的・社会的な分野を指します。その中で精神的と日本語訳されている点について、原文では、mental(メンタル)とspiritual(スピリチュアル)とありましたが、日本語訳の方ではスピリチュアルが抜けてしまっていました。

ここが抜け落ちていることに、私は問題を感じました。

 

スピリチュアルと聞くと、占いや心霊・宗教のようなイメージを抱きやすいのが日本人の特徴なのではないでしょうか。

本来スピリチュアルというのは、自己の内面の奥深い部分や魂の分野のことを指します。その分野を通してこそ、人生においての存在意義やこの世に生まれた事の意味を知ることができるのです。それは、単なるメンタル(思考)の発達だけではなく、人間の存在自体を探求する霊性(spirituality)の発達のことなのです。

世界には様々な宗教があり、その中で命の大切さ、魂に関しての思想や霊性の教育があるのです。

日本で宗教と聞くと、新興宗教のように特定の神様がいて、その神様を信じるというイメージもあるでしょう。

でも本来は、先人達の教え(キリストや仏陀、クリシュナなど)をヒントに、自分を深く見つめ、人類が進化していくという、霊性の成長が目的なのです。

 

最近、この霊性の成長・内面の成長を求めている人が増えていると感じます。その人達は、お金・物・地位・名声などの表面的なものに価値を感じず、心の豊かさや内面の成長を求めているようです。

今までの日本の教育は、高学歴・良い職・沢山のお金や物を手に入れるための教育になっています。

その教育に違和感を感じている子どもが増えていることは間違いありません。

不登校児や引きこもり・ニートの子ども達というのは、その違和感に正直なのではないでしょうか。こうした子ども達は、今までの“手に入れる教育(Have)”ばかりに目が向いている社会が生み出しました。

大切なのは、自分を深く見つめ、“どうであるか”という“あり方(Be)”を手に入れるための教育です。

“結果(Have)”が重要なのではありません。

“行動(Do)”している時の自分の“あり方(Be)”はどうなのか。

それを知ること、認識することが、成長のきっかけでもあるのです。

 

 

胎内記憶の研究をしている池川明先生によると、胎内記憶を持った子ども達に「どうして生まれてきたの?」と聞くと、ほぼ全員が「人の役に立つため」と答えたということです。

きっと私たちも「人の役に立つため」ということを決めて生まれて来ているのでしょう。

その大切な目的が、競争させるような教育で個人の成果や勝ち負けにすり替わり、自分がどれだけ沢山持つか、という結果(Have)に目が向くように教育してしまっているのではないでしょうか。

 

 

児童の権利条約の「教育の目的」に、つぎのことが書かれています。

(a) 児童の人格、才能並びに精神的及び身体的な能力をその可能な最大限度まで発達させること

(b) 人権及び基本的自由並びに国際連合憲章にうたう原則の尊重を育成すること

(c) 児童の父母、児童の文化的同一性、言語及び価値観、児童の居住国及び原住民である者の間の理解、平和、寛容、両性の平等及び友好の精神に従い、自由な社会における責任ある生活のために児童に準備させること

(d) 自然環境の尊重を育成すること

 

 

この教育の目的は、子ども達の生まれて来た目的を侵さないものです。

子ども達が、世界のため、地球のために活躍できるようなベースを培うのが教育の目的です。

 

そして、厚労省から出ている「保育所保育指針」にも保育所における保育の目標につぎのことがあります。

「子どもが現在を最も良く生き、望ましい未来をつくり出す力の基礎を培う」

このような素晴らしい目標が私たちにはあります。

子どもに関わる私たち大人が、こうした原点に立ち返り、未来を創り出す子ども達を育くむことが、私たち大人の責任です。

 

様々な問題が噴出している今だからこそ、大人は子どもと一緒に未来を創っているという意識を持ち、子育て・保育・教育に臨む必要があるのではないでしょうか。



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