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過去を完了する機会

いつも通る道を、考え事をしながら歩いていた時のことでした。

ふと細い路地の奥に目を送ると、真っ白い見事な百合の花。

薄暗い路地の中に、真っ白く輝いている百合の花だけがふわっと浮き上がっているよう…。幻想的な世界に迷い込んだかのような風景に、思わずため息がこぼれた私でした。

 

 

最近、人間関係(友人・仕事の関係者)で、以前苦手だと思っていた人達と、今は何のわだかまりもなく過ごすことができていることに気がつきました。

意識をしていなかったけれど、自然とそうなっている自分に驚きました。

ほとんど関係が変わらない人、より関係が近づいた人、逆にあんなに仲が良かったのにいつの間にか遠のいてしまった・・という人もいます。

こういう風に、自分の人間関係と周りの環境が変化していることを肌で感じています。

今の時代、誰にでもこうしたことが少なからず起きているのではないでしょうか。

 

 

子ども・パートナー・友人・同僚・親・・、私たちは自分を取り巻く様々な人との関わりの中で生きています。

そして私たちは、人と関わる時に自動的にその人との過去を目の前に置いてしまいます。

「この人には以前、叱られたから良い報告だけをしよう」

「この人とはトラブルがあったから、当たり障りのない話をしておこう」

「この人は何を言っても聞かないから、話を合わせておこう」

・・・など、過去の出来事を通してその“人”と向き合っています。

言わば、過去の出来事に対する思考と向き合っていて、その“人”とは向き合ってない状態です。

 

そして、近い存在である自分の子どもやパートナー、親、毎日会う園児に対しては、しっかり過去の思考がこびり付いてしまっていることが多いようです。

 

何かトラブルが起きる時、頭の中では

「またこんなこと言ってる。いつも同じなんだから」

「またこんなことして、いつも同じことを繰り返すんだから」

「いつも話を聞いてくれない」

「いつも否定する」

と、過去からの思考を強化するような、証拠探しを始めるのではないでしょうか。例えば、「また」「いつも」という言葉が自分の中に出て来たら、それに続く言葉、それはもう過去から来た言葉です。

トラブルが長引く原因は、それぞれがその過去からの思考・体験を目の前に置いているからなのです。

 

トラブルが起きた時は、過去を過去だと見破るチャンスです。

まずは、自分が過去からの思考で相手を見ていると気づくことです。

その過去というのは、代々受け継がれてきているものもあります。

“自分も子どもの頃に親から言われていた言葉を発している。”

“親同士の関係が、自分のパートナーとの関係と同じ。”

幼い頃の体験を、無意識にそのまま再現していることもあります。

繰り返す、似た様なトラブルが起きていることに気づいたら、それは過去から受け継ぎ、引きずっているものなのかもしれないのです。

 

トラブルの最中に、

「この思考は過去から来ているのかもなぁ」

「今、自分はどんな風に相手を見ているのだろう」

「今、自分は相手の言うことをそのまま聞いていないのかもしれない」

と、自分の目と耳に注意を向け、自分にとって相手がどんな風に見えていて、どんな風に聞いているか、自分を観てみることが大切です。

それらに気づいたら、そのままを受け入れて、過去は過去に置くことです。

 

そして、一番大切なことは、ハートを開くこと。

トラブルが起きているその最中にハートを開くには、強い意志が必要です。

「この過去からの思考の連鎖を今ここで終わりにする」という強い意志です。

 

子どもがイヤイヤ〜!!と泣き始めた時。

「くそばばぁ!!」と生意気な口をきいて来た時。

パートナーの一言が刺さった時。

親が相変わらず干渉してきて、嫌気がさした時。

「この過去からの思考の連鎖を今ここで終わりにする」と決めて、力を抜いて、息を吐いて、ハートを開く…

すると、目の前にいる相手の姿が違って見えて来るかもしれません。

「バカ!」という言葉の中にある“愛してる”が伝わって来るかもしれません。

自分からハートを開き、自分に入って来るもの、見えて来るもの、聞こえてくるものの違いを感じてみて下さい。

 

こうして過去を受け入れ、過去を過去に置くことができると、目の前にクリアーなスペースができます。

この世の中は、“過去”の連なりからできています。

でも本当に“今ここ”を体験すると、全てが新しく、真っさらな世界なのです。

そこから目の前の人・事、と向き合ってみてください。

問題があってから向き合うだけではなく、いつも“今”目の前の人と向き合うことで、その人の“今”が見えて来るでしょう。

 

特に今は、人類が過去に作って来た原因が、様々な出来事として噴出している時です。

原因と結果の世界なので、過去に作った原因の結果が噴き出しているのです。

今、私たちができることは、その一つひとつを“完了の機会”として対処すること。

何か感情や考えを引きずっている間は、“完了”ではありません。

“完了”すると、目の前と自分の体の感覚に軽さと明るさと広がりを感じるでしょう。そして次へ進むパワーが湧いて来ます。

 

目の前に起きて来ることは、家族とのぶつかり合いや友だちとのすれ違い、職場での人間関係など・・非常に個人的なことに見える出来事です。

でも、その一つひとつを完了することが、世界が引きずっている過去に影響を与え、世界がクリアーになる一歩となります。

そのことでクリアーなスペースができ、全く新しい時代を創り出すことが可能になるのです。




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