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“泣くということ”と“泣いている子”

暑い陽射しの中を、風が爽やかに通りすぎ、心地良く感じる季節です。先日、青々と葉が茂っている桜の枝先から、ツツーと小さなあおむしが私の目の前に降りて来ました。その時の私はいろいろ考えながら歩いていたですが、そのあおむしが、私の意識を外側に引っ張り出してくれました。

あおむしは、細い糸にぶら下がり、ふわふわと宙に浮いているようでした。一見、気持ち良さそうに見えましたが、よく見るとまるで枝から落ちたくないかのように、必死に上に向かって透明の糸をたぐり寄せていました。

あおむしは上に上がることばかり考えているように見え、私だったら、空中さんぽを楽しむのになぁ・・と思いつつ、それまで自分自身が散歩を楽しんでいなかったことにも気づかされた出来事でした。

 

 

私たちは、日頃何かにつけて抵抗しながら生きています。

例えば

何か新しいことに初めて挑戦するとき、ぐっと力が入り、体が緊張し、身構える。

誰かと意見を交わすような場面では、相手の意見への対抗策を頭の中で考えている。

このような抵抗の中から、良い刺激が体験できたり、より良い意見やアイディアが生まれたり…と抵抗自体は悪いことではありません。

私たちは様々な場面で無意識に抵抗をしていることが多いのです。

 

先日、「子どもを泣かせたくない」というお母さんに会いました。

「どうして泣かせたくないの?」と聞くと、「大変だから」と言うのです。

そして、泣かせない為に大きな声で怒ったり、子どもがやっている遊びをやめさせようとしたり…と、“大人しく”させようと必死なのです。

このあり方こそが抵抗です。

なぜこのような行動になるか?というと、“泣く子が嫌だ”“泣く子は大変”という考えや解釈がありました。

そして、“泣くこと”への抵抗が始まるのです。

 

子どもは“泣くこと”で感情を表現したり、何かを訴えたりするので、泣きたいときは泣かせてあげることが大切です。

 

そして“子どもが泣いている”最中の“*自分”の状態がポイントになります。

泣き声でイライラしている

泣き声が大きくて嫌だ

泣き声が怖い

隣近所に迷惑になるからと焦っている

などなど、様々な感覚や感情が出て来るのではないでしょうか。

これは、“泣いている子”に対しての“自分”の反応で、その子のことではないのです。

 

その時の自分の反応をキャッチしてみると、“泣いている子”がダメ…としているのかもしれません。

ただ子どもが何かに対して“泣いている”というだけです。

“泣いている子”はそのままに。

“泣くこと”は良しなのです。

 

「“泣くこと”はいいんだ」となると、泣かせっぱなし…になってしまう、放任の様な対応をイメージするかもしれませんが、そうではありません。

“泣いている”そのことそのものに対応しようとすると、「痛かったのね」とか「嫌だったのね」とか、「今は泣きたいのね」…と子どもの姿・心に寄り添うような言葉や態度になるのではないでしょうか。

 

「“泣くこと”を良し」とするには、泣いている子どもを前にして、自分を観察し、その反応をまずは観る…そしてその自分の反応を頭の上に一旦乗せて置いて、子どもの“泣くこと”を受け入れてみると、“泣く”という表現が愛おしく感じてくるかもしれません。

 

 

 * 文中の“自分”とは読者自身のことを指しています。

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コメント

ブログの主より。

ごえもんママさん
心強いコメントをありがとうございました!
みんな試行錯誤しながら、大人も“成長”という山の山登りですね!
励まし合いながら、登って行けたらいいな・・と思っています♪

ピグミンさん
コメントありがとうございました!
ただそこにいるだけで素晴らしい存在・・・そんな風に思われて育つ子は本当に幸せですね♪
そうは思えない時も日々の生活の中では出て来ますが・・・それもよし!です。
素晴らしい存在と一緒に過ごす素晴らしい時間を楽しんで下さい!

投稿: なおなお | 2015年5月22日 (金) 11時36分

興味深いメッセージをいつもありがとうございます!

ただ泣きたいから泣いてるだけ、、ほんとそうですね。
結局自分がその状態に耐えられなかったり、世間体を気にするがゆえ、子供をコントロールしようとするんですね。
ただそこにいるだけでいい、それだけで素晴らしい存在なんだという心境でいつもいられたらいいなと思います。


投稿: ピグミン | 2015年5月18日 (月) 13時16分

どの日のブログも素晴らしいですね。
表現がイキイキさに満ちていて、とても読みやすいだけじゃなく、これで終わり?もっと読みたいと思ってしまいます。
私は子どもが泣くことが苦手な母親だったので興味深い内容でした。
ママたちが、みーんな自分を観察してどこから子どもと関わるかをみること出来たら世界は変わるね!(^-^)

投稿: ごえもんママ | 2015年5月14日 (木) 23時21分

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